第4のキャリアとなった楽天モバイルと、SoftbankのサブブランドY!mobile。どちらも有名な格安SIMです。乗り換え候補によくあがるこの2つの格安SIMで、どちらを選んでいいのか迷っている方向けに、2社のサービスを比較し解説していきます。
楽天モバイルとY!mobileの特徴
まずは、楽天モバイルとY!mobileの特徴をざっくりとまとめてみます。
楽天モバイル | Y!mobile | |
---|---|---|
対応回線 | 楽天モバイル | Softbank回線 |
料金プラン | 0GB〜 | 3GB〜 |
かけ放題 | あり | あり |
データ使い放題 | あり | なし |
カウントフリー | なし | なし |
5G通信 | 対応 | 対応 |
端末セット | あり | あり |
支払い方法 | クレジットカード、口座振替、デビットカード | クレジットカード、口座振替、デビットカード |
5G通信はどちらも対応。ただしエリアは異なるので注意が必要
5G通信はどちらも対応しています。5G対応のスマホを使えば、追加料金なしで5Gの次世代通信を利用できます。ただし、楽天モバイルは楽天回線、Y!mobileはSoftbank回線の5Gになりますので、対応エリアはそれぞれの対応状況によります。
楽天モバイルとY!mobileの共通点。
- かけ放題(通話定額)あり
- カウントフリーは無し
- 5G通信対応
- 支払い方法はクレジットカード、口座振替、デビットカード
対応回線も月額料金のタイプも違う2社ですが、5G通信対応や支払い方法などは共通点となります。
速度が速いのは?楽天モバイルとY!mobileの通信速度比較
料金が安くても通信速度が遅くては意味がありません。楽天モバイルとY!mobileはどちらのほうがより速い通信が可能なのでしょうか。2022年4月時点では、通信エリアはまだSoftbankの方が楽天モバイルよりも広い状況です。通信速度や品質の面で、楽天モバイルとSoftbankはどのくらいの差になっているのか。比較表にまとめてみました。
スマートフォンの通信速度は、本体のスペックや通信環境によって異なるため、どんな状況でも必ず片方が速いとは言い切れません。そこで、今回はみんなのネット回線速度のデータを参考に、比較してみたいと思います。
楽天モバイル | Y!mobile | |
---|---|---|
測定件数 | 43573件 | 8587件 |
平均下り速度 | 38.54Mbps | 67.78Mbps |
平均上り速度 | 20.33Mbps | 15.5Mbps |
サンプル数に差はありますが、実際の平均速度はY!mobileの方が下りが速く、楽天モバイルの方が上りも速いという結果です(2022年4月現在)。通信において、下りの方が重要視される傾向にありますので、Y!mobileの方がより速い通信が期待できそうです。
毎月安く使えるのは?楽天モバイルとY!mobileの月額プラン比較
楽天モバイルは1プランで月のデータ使用量によって料金が変動するプラン、対するY!mobileは月間のデータ量を選択するプラン、とタイプの違う2社。
楽天モバイルの料金プランは、「1GBまで」「3GBまで」「20GBまで」「それ以上」で料金が変わります。Y!mobileの料金プランは、「3GBプラン」「15GBプラン」「20GBプラン」で、家族割を組んだ場合に2回線目は月額料金が割引になります。
月々のデータ通信量によって、いくらの請求になるのかを比較表にまとめると次のようになります。
データ通信量 | 楽天モバイル | Y!mobile | Y!mobile 2回線目以降(家族割) |
---|---|---|---|
〜1GB/月 | 0円 | 2,178円 | 990円 |
〜3GB/月 | 1,078円 | 2,178円 | 990円 |
〜15GB/月 | 2,178円 | 3,278円 | 2,090円 |
〜20GB/月 | 2,178円 | 4,158円 | 2,970円 |
〜25GB/月 | 3,278円 | 4,158円 | 2,970円 |
25GB以上 | 3,278円 | ー | ー |
データ増量オプション | ー | 550円(ただし1年間は無料) | 550円(ただし1年間は無料) |
---|
料金では楽天モバイルの方が安いことが鮮明に
月額料金だけで比較すると、家族割対象回線でなければ、どこを比べても楽天モバイルの方が安いことがわかります。家族割引対象回線(2回線目)以降の場合は、楽天モバイルよりも安いデータ通信量もありますが、1回線目の差を埋めるほどではありません。
Y!mobileは自宅回線セットなら対抗できる
Y!mobileの家族割は2回線目以降が割引の対象になりますが、1回線目も安くなる割引があります。それは「おうち割 光セット」です。自宅の回線をSoftbank光、もしくはSoftbank Airにすると、1回線目でも家族割2回線目以降と同じ料金で使うことができます。自宅のインターネット回線がすでにSoftbankのものになっているか、これから自宅回線を契約するという場合は、セット割も選択肢に加えて検討をおすすめします。
※ Softbank 光、Softbank Airの詳細については下記よりご確認ください。
Y!mobileのデータ増量オプションは1年間無料
Y!mobileでは、月間550円のデータ増量オプションで1ヶ月に使えるデータ通信量を増量することができます。このオプションは、データ量が足りなくなってから買い足すものではなく、あらかじめ申し込んでおいて、毎月データ量を増量させるもので、余った場合は繰越が可能です。
契約するプランによって、増量されるギガ数は異なります。3GBプランの場合は+2GB、15GBプランと20GBプランの場合は+5GBです。
このデータ増量オプションは、最初の1年間に限り無料となります。これを適用した場合、料金比較表は次のように変わります。
データ通信量 | 楽天モバイル | Y!mobile (1年のみ) | Y!mobile 2回線目以降(家族割) (1年のみ) |
---|---|---|---|
〜1GB/月 | 0円 | 2,178円 | 990円 |
〜3GB/月 | 1,078円 | 2,178円 | 990円 |
〜5GB/月 | 2,178円 | 2,178円 | 990円 |
〜20GB/月 | 2,178円 | 3,278円 | 2,090円 |
〜30GB/月 | 3,278円 | 4,150円 | 2,970円 |
30GB以上 | 3,278円 | ー | ー |
Y!mobileのデータ増量オプションを適用したとしても、1回線で契約する場合は料金面で楽天モバイルを下回ることはありません。5GBの時のみ、同額になる計算です。2回線目または、自宅のインターネット回線セット「おうち割」であれば、3GB〜30GBで料金が楽天モバイルよりも安くなります。
楽天モバイルとY!mobileの月額料金比較まとめ
- 1回線目であれば、どのデータ通信量でも楽天モバイルの方が安く使える
- Y!mobileの家族割は2回線目以降、毎月割引が適用される
- おうち割が利用できれば、Y!mobileは1回線目も家族割と同等の割引が受けられる
- Y!mobileは1年間、データ増量オプションが無料になる
- 各種割引を適用しても、1回線での料金は楽天モバイルの方が安くなる
通話料金、かけ放題がお得なのは?楽天モバイルとY!mobileの通話比較
通話メインで使う方は、通話料やかけ放題オプションについても気になるところだと思います。続いては通話について比較してみましょう。比較表にまとめてみました。
楽天モバイル | Y!mobile | |
---|---|---|
通話料金 | 22円/30秒 | 22円/30秒 |
家族間通話料 | ー | ー |
5分かけ放題 | ー | ー |
10分かけ放題 | 1,100円/月 | 770円/月 |
無制限かけ放題 | 0円/月 ※ | 1,870円/月 |
かけ放題の発信方法 | 10分かけ放題:通常通話アプリ 無制限かけ放題:専用通話アプリ | 通常通話アプリ |
楽天モバイル専用アプリRakuten Linkは月額0円で国内通話無料
楽天モバイルには、Rakuten Linkという専用アプリがあります。これは楽天モバイルを契約するだけで月額無料で利用可能。Rakuten Linkから発信するだけで、固定電話や他社ケータイなど国内通話が無制限でかけ放題になります。IP電話のように別番号を取得する必要もなく、着信相手にはあなたがつかっている携帯番号が表示されるので、違和感なく使えます。
ただし、Rakuten LinkをiPhone(iOS)で利用する際には注意点があります。iPhoneでは電話がかかってきた時の着信履歴が通常の通話アプリに残ります。そのため、その着信履歴から発信をしてしまうと、通常の電話発信になり、通話料が発生します。不在着信があった時は、Rakuten Linkの電話帳から呼び出すか、着信履歴をコピーしてRakuten Linkから発信することを忘れないでください。
10分かけ放題は楽天モバイルの方が割高
楽天モバイルには、Rakuten Linkでの無制限かけ放題以外に、10分かけ放題のオプションがあります。こちらは、着信も発信も通常電話アプリで利用できるので、Rakuten Linkのようなちょっとした不便さもありません。ただし、月額1,100円がかかります。
同じ10分かけ放題でもY!mobileの方は月額770円。オプション料金だけを見ると楽天モバイルの方が割高感があります。基本料金の差があるので、オプション料金の差をいれても、料金的には楽天モバイルの方がメリットがあります。
iPhoneでは少し不便りつつも、月額0円、国内通話料無料のRakuten Linkか、通常電話アプリで利用できる10分かけ放題。あなたはどちらのかけ放題を選びますか?
楽天モバイルとY!mobileの通話料金比較まとめ
- 通常通話料はどちらも22円/30秒
- 楽天モバイルもY!mobileも、10分かけ放題と無制限かけ放題がある
- 楽天モバイルの無制限かけ放題は、専用のRakuten Linkから発信する
格安SIMのかけ放題はこちらもチェック
機種が充実しているのは?楽天モバイルとY!mobileのセット端末比較
格安SIMでは、SIMの契約と同時に端末をセットで購入できるものがあります。楽天モバイルとY!mobileもセットとなるスマホと販売しています。スマホ以外にもセットにできる端末があるので、どんな端末とセットにできるかまずは比較表をご確認ください。
楽天モバイル | Y!mobile | |
---|---|---|
iPhoneセット | あり | あり |
Androidスマホセット | あり | あり |
iPadセット | ー | ー |
タブレットセット | ー | ー |
モバイルルーターセット | あり | あり |
ガラケーセット | ー | あり |
周辺機器セット | あり | ー |
iPhoneセットは楽天モバイルの方が充実
どちらもiPhoneセットを取り扱っていますが、楽天モバイルでは最新のiPhone13シリーズも取り扱っています。各社の取り扱っているiPhoneセットは次の機種になります。(2022年4月現在)
- 楽天モバイル
- iPhone13 Pro MAX
- iPhone13 Pro
- iPhone13
- iPhone13 mini
- iPhone12 Pro MAX
- iPhone12 Pro
- iPhone12
- iPhone12 mini
- iPhoneSE (第3世代)
- iPhoneSE (第3世代)
- Y!mobile
- iPhone SE(第3世代)
- iPhone12
- iPhone12mini
- iPhone SE(第2世代)
取り扱い機種は時期によって変わっていく
どちらの格安SIMもiPhone以外に、Androidスマホやタブレット、モバイルルーターを取り扱っています。取り扱い機種の種類や在庫は、時期によって変わっていきますので、契約を検討している場合は在庫のあるうちに申し込みをすることをおすすめします。
楽天モバイルとY!mobileの比較まとめ
ここまで、通信速度・月額料金・通話料金・取り扱い機種について楽天モバイルとY!mobileの比較をしてきました。どちらの方が、自分の使い方にあっていて、より魅力的に感じたでしょうか。最後に2社の比較ポイントについてまとめておきます。気になる格安SIMは公式HPにて申し込みを検討してください。
- 回線は楽天回線とSoftbank回線で異なる
- 通信速度はY!mobileの方が速い通信速度を期待できる
- 楽天モバイルの方が料金面では安く抑えられる
- 基本通話料は同額
- 楽天モバイルの無制限かけ放題は月額0円で通話し放題
- 楽天モバイルのかけ放題は無制限と10分で発信方法が異なる
- どちらの格安SIMも端末セットありなので、乗り換え時または新規契約時に新しいスマホを購入可能